墜落・転落を特定災害に
厚労省 第11次労働災害防止計画の骨子固まる
陸上貨物運送事業などの増加を懸念
厚生労働省は5年間の第10次労働災害防止計画が平成19年度で終了することから、同20年度からスタートする第11次労働災害防止計画の骨子を固め示した。10次防では、「機械
災害」「交通
労働災害」「爆発・火災
災害」を特定
災害対策にあげていたが、11次防はこれに「墜落・転落
災害」を加えた。建設業に特定されがちな墜落・転落
災害だが、最近では陸上貨物運送事業で荷役作業中に車両から墜落するといったケースも目立ってきており、製造業でも工場内の高所通路の手すりから落ちて被災する事例もみられるため、措置を取るもの。厚労省では今後、労働政策審議会で骨子に肉づけをしながら、早い段階で最終案をまとめていきたい考え。
5年間にわたって労働災害防止対策の基本となる「労働災害防止計画」は、平成20年度から第11次防として新たにスタートする。
今回、労働政策審議会の討議を通じて、項目レベルの「骨子」が示されたが、現段階で同計画の「核」となる重点対策を4項目あげている。①
労働災害の
リスク全般を低減するための「危険性、有害性等の調査等」の普及促進、②重篤な
労働災害を着実に減少させるための個別対策の充実・強化、③事業場でのメンタルヘルス対策と過重労働による健康障害防止対策の効果的な推進、④危険・有害な化学物質の適正な管理および情報提供の計画的な推進――。
これらの重点対策を踏まえ、自主的な安全衛生活動の促進対策、特定
災害対策、
災害多発などの業種対策、
職業性疾病などの予防対策、化学物質対策、メンタルヘルス対策および過重労働による健康障害防止対策、産業保健活動と健康保持増進対策、安全衛生管理対策の強化、全般的な効率的・効果的な施策の推進を具体的に進めていくこととなる。このうち、特定
災害対策では、第10次防で取り組んできた「機械
災害」「交通
労働災害」「爆発・火災
災害」に加え、「墜落・転落
災害」を設けた。
墜落・転落の型別は建設業が代表的だが、最近では他業種でも
災害が目立つようになったという。陸上貨物運送事業では荷役作業中にトラックなどの車両上で足を滑らせ、墜落・転落するケースや製造業でも監視用の高所通路を歩行中に手すりと手すりのすき間に気づかず、墜落したことが報告されている。死亡
災害が年々減少傾向をたどる一方、墜落・転落は死に直結する可能性が非常に高いことから他業種にも対策を打つ施策が取られることとなった。
厚労省では、11次防を実効あるものにするため、10次防の評価を行っている。
特定
災害対策をみると、例えば、交通
労働災害では死亡
災害は減少したが、死傷
災害は増加していると評価。今後の課題として、走行計画を運転者に順守させるための新たな手法の開発・普及が必要とした。
これを受け、11次防の骨子では、リアルタイム遠隔安全衛生管理手法の開発・普及を盛り込んだ。これから手法を詰めていくが、厚労省担当官は「カーナビのようなITを駆使したものをイメージしている」と話している。